介護医療院とは、医療的ケアと介護を同時に行うことができる施設のことです。重篤な疾患を持っている利用者をケアする現場と、比較的体調が安定した利用者をケアする現場の二つに分かれていますが、介護の仕事としてはどちらも共通しているので違いはありません。
介護士は利用者の身の回りの世話をして、看護師は医療的ケアを行うというのがこの介護医療院の特徴ですが、働くメリットには間近で医療行為を学べることが挙げられます。一般的な介護施設では利用者の日常生活のサポートが主な仕事となり、多少の医療的行為は可能となりましたが注射などはすることが禁じられています。ですが、介護医療院では看護師が行う注射や容態の変化の見極めなどを学ぶことができます。
その反面、介護医療院のデメリットには利用者を看取る可能性がある、ということが挙げられます。重篤な疾患を持つ利用者や、比較的元気な利用者と言えどもある一定の医療的ケアが必要な利用者は、いつ容態が急変するか分かりません。さっきまで楽しくお話をしていた利用者が、突然容態が悪化したり、お世話をした利用者が亡くなることもあるのが介護医療院です。利用者の看取りは、人によってはとても辛くて悲しい出来事となり、立ち直るのに時間がかかることもあります。ですが、人の死を介して得られるものや学べるものがあるのも介護医療院の特徴の一つです。医療行為や看護の仕事に興味のある方は、仕事場として選んでみてはいかがでしょうか。